ヘパリン類似物質(ヒルドイド)は敏感肌の改善に効果あり?皮膚科だけじゃなくドラッグストアでも買える?

敏感肌の改善には、肌の保湿が必要不可欠ですよね。しかし、中には

「いくら保湿成分が入った化粧品を使っても、肌がカサカサしてしまう」

「色んなスキンケアを試してみたけど、全く肌質が改善しない」

という方もいらっしゃると思います。

そんなあなたにおすすめしたいのが、今回のテーマである“ヘパリン類似物質”です。

聞いたことがないという方も多いと思いますが、皮膚科やドラッグストアではわりと認知度が高い成分なんですよ。さて、一体どんな成分なのでしょうか。

あなたの肌はどれぐらい敏感?

成分についてお話しする前に、まずは敏感肌のメカニズムについて簡単にお話していきましょう。自分の肌質をキチンと理解することによって、今後の改善策も見えてくるはずですよ。

敏感肌の定義とは

みなさんにとって、敏感肌とはどういった状態の肌だと思いますか?

  • 季節の変わり目になると肌が乾燥してかゆい
  • 化粧品で沁みたり、かぶれたりすることがある
  • アトピー持ちで、いつも肌がカサカサしている

…と、まあ人によって捉え方は様々だと思います。ですがこれらは全部正解と言えば正解なんですね。なぜかというと、敏感肌は定義がハッキリとしている医学用語に含まれないからです。

どうして肌が敏感になるの?

明確な定義がない敏感肌ですが、肌がデリケートになってしまうメカニズムはみな一緒です。肌が敏感になってしまうのは、ズバリ『バリア機能が低下しているから』です。

バリア機能とは

バリア機能 保湿因子

肌の一番外側には、角層細胞が重なってできた角層という層があります。

角層内には肌のうるおいを守る保湿因子が存在し、それらが外敵の侵入や攻撃を防ぐ働きをしています。まさしくこの働きがバリア機能と呼ばれるものです。

一般にバリア機能は、天然保湿因子(NMF)・細胞間脂質・皮脂が担っていて、これらが減少することにより、バリア機能が低下すると言われています。

つまり、バリア機能を正常に保つには肌のうるおいが一定して保たれていないといけないってことですね。

じゃあこれらの保湿因子が減少する理由って?

バリア機能を担う物質が減少してしまうのは、以下の原因が考えられます。

  • 間違ったスキンケア
  • 不規則な生活習慣
  • 環境による刺激
  • 加齢

などなどですね。特に注目したいのが間違ったスキンケアです。お化粧をし始める20代~30代に多く見られる傾向で、クレンジングや洗顔のしすぎ、保湿方法の間違い、化粧品と肌の相性が悪いことなどが該当します。

こういった原因でバリア機能が低下すると、肌質が改善するまでかなりの時間を要するようになります。だからといって何も改善しないとどうなってしまうのか。

肌はもっと悪化し、結果スキンケアアイテムだけでは解決できない敏感肌になってしまうのです。

もし、どんな化粧品を使っても一向に改善されない肌になってしまったら、皮膚科で治療するor市販の治療薬を使うことも視野に入れましょう。

皮膚科での治療でも使われているヘパリン類似物質

皮膚科での治療法は、大半が外用薬によるものです。

ただ稀に、バリア機能はホルモンバランスの崩れが原因で低下することもあります。そういった場合はホルモンバランスを改善する治療も併せて行ってもらえるので、心配な方は皮膚科があるレディースクリニックを受診してみるとよいでしょう。

さてさて、外用薬ですが、一体どんな薬が処方されているのでしょうか。

皮膚科で処方される外用薬の代表が、「ヒルドイドローション」「ヒルドイドソフト軟膏」「ヒルドイドクリーム」「ヒルドイドゲル」ですね。

あれ?今回のテーマであるヘパリン類似物質はどこにいったの?そう感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこのヒルドイド製品の主成分こそがヘパリン類似物質なんです!

体内に存在するヘパリンのそっくりさん

ヘパリン類似物質は、私たちの体内に存在する“ヘパリン”に似た働きを持つ保湿成分です。

現在使われているヘパリン類似物質は、主に豚の臓器から抽出されたものを原料につくられています。

1949年にドイツで開発され、日本では50年以上前から、乾燥肌対策成分として使われています。

ヘパリンとは

ヘパリンは肝臓からつくられているムコ多糖類の一種で、粘り気のあるゼラチンのような物質です。ちなみに、よく耳にするヒアルロン酸やグルコサミン、コンドロイチンなんかもムコ多糖類の仲間なんですよ。

このムコ多糖類は体内のあらゆるところに存在し、細胞と細胞の間で水分をしっかりと蓄える働きをしています。そのおかげで、肌のうるおいをキープしたり、水分を通じて各細胞に必要な栄養を送ったりすることができるってわけです。

ヒルドイドにヘパリン類似物質を配合するワケ

ヒルドイド製品の主成分であるヘパリン類似物質ですが、実際のところは0.3%と薄い濃度で配合されているんですね。

しかしながら保湿効果は抜群で、他にも血行促進作用、抗炎症作用といった働きをしています。

そのため、敏感肌に多い皮脂欠乏症やアトピー性皮膚炎だけではなく、血栓性静脈炎や血行障害による痛み、外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹、しもやけ、腱鞘炎、筋肉痛などにも効果があるんですよ。

副作用はないの?

ヒルドイド製品は基本的に皮膚科のみで処方している薬ですから、副作用はめったにありませんが、稀に皮膚炎や発赤、発疹を起こすことがあります。そのような場合はすぐに使用を中止しましょう。

また、前述の通りヘパリン類似物質は0.3%しか配合されていないわけですから、他の99.7%は他の成分が含まれているということになります。それに対してかぶれたり、アレルギーを起こしたりする場合もあるので、肌の状態を専門医にキチンと相談してから使用するのがベストでしょう。

ヒルドイド製品の内容成分に関しては、こちらに記載されています。

医薬情報QLifePro

※こちらの検索窓に「ヒルドイド」と入力すると、ヒルドイド製品の詳細をご覧いただけますよ。

ヒルドイドにステロイドは入っている?

もうひとつ気になるのが、ヒルドイドにステロイドが配合されているのかどうかではないでしょうか。

ステロイドと言えば、アトピー性皮膚炎の患者さんなんかに処方される外用薬として知られていますよね。肌の炎症を抑える作用がありますが、肌の免疫力が下がったり、皮脂が増加したりしてしまう副作用もあるので、あまり使いたくないという方も結構多いようです。

しかし、ヒルドイドにステロイドは入っていませんのでご安心ください。ヒルドイドとステロイドは全くの別物です。

市販の治療薬にもヘパリン類似物質を配合しているものはある

ヒルドイド製品は皮膚科で処方してもらう薬なので、基本的にドラッグストアで購入することはできません。

しかし、ヒルドイドではなく“ヘパリン類似物質”が配合された製品はドラッグストアで購入することが可能です。どんな製品があるのか、実際に使用した方の口コミも併せて見ていきましょう。

グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン

   
商品名  HPローション  HPクリーム
内容量  50ml  25g/60g
価格  オープン価格  オープン価格

どちらも第2類医薬品に指定されていて、ヒルドイドと同じく、ヘパリン類似物質が0.3%配合されています。

小林製薬

 
商品名 さいき a 保水治療ローション さいき n 保水治療乳液
内容量 30g/100g 25g/80g
価格 950円(税抜)/2,400円(税抜) 950円(税抜)/2,400円(税抜)

小林製薬といえば、累計220万個売った人気商品『アットノン』が有名ですね。アットノンも実はヘパリン類似物質を配合している製品なんですよ。そんな小林製薬の保湿剤ですが、こちらも第2類医薬品で、ヘパリン類似物質の配合量は0.3%となっています。

ロート製薬

 

 

 

 
商品名  ヘパソフト プラス ヘパソフト薬用 顔ローション
内容量  50g(チューブ)/85g(ジャー) 50g/100g
価格  1,100円(税抜)/1,600円(税抜) オープン価格

こちらはクリームタイプが第2類医薬品で、ローションタイプが医薬部外品に指定されています。従ってヘパリン類似物質の濃度も異なり、クリームタイプは0.3%、ローションタイプは0.3%未満の配合量になっています。

やはり人によって効果は様々ですね。各公式サイトに全成分記載されていますから、購入前に一度確認してみるのもひとつの手だと思いますよ。

正しい使い方を覚えておこう

ヘパリン類似物質配合の保湿剤は、常用しても特に問題がないと言われていますが、決して美容目的でつくられたわけではないということを頭に入れておきましょう。

あくまでも病院で処方された薬ですから、肌のバリア機能が正常に戻ったら使用は控えた方がいいと思います。

こんなときは使用NG!

血行促進作用が、ヘパリン類似物質配合ですが、一方で、血液を固まるのを防ぐ抗凝固作用もあります。

そのため、以下に該当する方は使用を避けた方がいいと思います。

  • 傷があり、血が出ているとき
  • 出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、紫斑病など)

塗り方

ヘパリン類似物質配合の保湿剤を使うときも、化粧水や美容液と同じように、手の平で軽く温めて顔全体を覆うようにハンドプレスしましょう。

ただし、目元や口周りに塗る際は注意してくださいね。また、潰瘍、びらん面への直接塗擦又は塗布を避けましょう。

効果的な使い方

季節によって湿度も変化するので、それに応じて保湿剤を使い分けるといいですよ♪

夏場はさっぱりとローションタイプを、乾燥が激しい冬の季節は、油分の多いクリームタイプの保湿剤を使うといいでしょう。

また、普段は他の保湿剤と併用しなくても大丈夫ですが、メイク前や乾燥がひどいときは保湿効果の高い化粧品を併用するのもアリですよ。

その際は以下の保湿成分が入った化粧品を選びましょう。

  • セラミド
  • ヒアルロン酸
  • コラーゲン
  • エラスチン
  • スクラワン
  • ワセリン
  • 尿素

上記の中でも特に注目したい成分が、私たちの肌のバリア機能を守っているセラミドです。セラミド配合化粧品に関しては、以下の記事に記載しています。

敏感肌に必要なのはこれ!セラミド入り化粧品(化粧水・美容液・乳液・クリーム・オールインワン)を一挙公開!

2017.06.07

まとめ

どれだけ自分なりに努力しても肌の状態が改善されないときは、スキンケアアイテムではなく、薬に頼ってみましょう。薬は皮膚科で処方してもらうヒルドイド製品と市販品の治療薬がありますが、どちらかといえば保険適用で安全性の高い病院の処方薬の方が私はいいと思います。ただし、肌質によってはアレルギーを起こす場合もありますので、心配な方はとにかく一度、専門医に相談してみてみるとよいでしょう。